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税理士の休日

「采配」

2012.04.26

佐藤浩崇

 

今となっては、唯一の趣味とも言える野球。見るのも好きだし、プレーするのも楽しい♪
税理士会でも野球部に所属し、昨年はチーム三冠王に輝いた!
仕事は、パソコンに向かう事務仕事が中心なので、グランドで大声を出し、仲間とともに体を動かすことは実に気持ちがよいものです。
 
野球好きだから・・・というわけではないが、本屋で何気なく手に取った「采配」という本。
著者は、前中日ドラゴンズ監督の落合博満さんで、出版元は経済書などの出版物が多いダイヤモンド社。
 
著名人の本は、あまり好きではない。そのほとんどをゴーストが書いていることが多いと聞くし、その内容も読むに堪えず、薄っぺらいというのが相場だからだ。
だけど、書店のビジネス書コーナーに野球本?というミスマッチさゆえに思わず手が伸びたのか?
 
パラパラとめくっていると、興味深い言葉が並んでいる。
その中のひとつ…
             不安だから練習する。
練習するから成長する
 
「これをやっておけば、絶対大丈夫」という練習方法もない。だから、どんな仕事にも
不安が常に付きまとうものなのだ。不安を拭い去れず、「自信がない」とひるんでいても進歩がない。誰もが不安を抱えているからこそ、思考錯誤しながら努力を続けられるのである。
 
やはり成長するには、練習が必要だ。ドラゴンズの春季キャンプは、他球団の4勤1休に比して、6日練習して1日休みの6勤1休だそうだ。
落合監督時代のドラゴンズの目を見張る成績(成果)は、この練習(努力)の結果といえなくもない。
最近は、「努力」という言葉を口にすることも、耳にすることも少なくなってきた。
というのも、その言葉自体に、泥臭く、青臭く、昭和の香り漂う古臭さを感じなくもないし、スマートなイメージもないからかもしれない。
それでも、
 
練習(努力)はウソをつかない…。
 
そんな昭和の匂いのする言葉は、実は嫌いじゃないし、カッコよくも思える。
たとえ、草野球であっても、中年のおっさんでも、野球がうまくなりたいと思って続けている。
 
落合監督が言っていることは、これだけに限らず、シンプルで当たり前のことばかり。
「努力の先にしか、成果はない」わけで、物事の原理原則を野球というものを介して分かりやすく説明しており、ビジネスにも通じるところもある。
 
この本を通してプロ野球を見る角度がひとつ増えたような・・・。
プロ野球も開幕したばかり。落合監督はいなくなったが、落合チルドレンが健在なドラゴンズにも今年は注目してみてみようと思う。